発見
難易度 |
呼ばれ方 |
概 要 |
サンプル
画像 |
易 |
貝殻豆 |
豆の精製工程の乾燥に問題があって出来た豆です。見た目にはっきりとした違いがあるため見分けやすいです。これは、煎りムラの原因となり、珈琲の味の安定に支障をきたします。
右側の白っぽいものが生豆の状態です。左側の茶色いものが煎ってしまった状態です。煎りムラは生じていませんでしたが、できる限り焙煎前に除去しておきたい欠点豆ですね。 |
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易 |
割れ豆 |
乾燥ムラがあったり、移送中の衝撃で豆が割れてしまったり、焙煎の衝撃や弾けで豆が割れてしまったものです。これは、煎りムラの原因となり、珈琲の味の安定に支障をきたします。
写真の右側の白っぽい3個が生豆の状態です。また、左側のものが焙煎の最中に生じる割れです。特に左下のふたつは焙煎時の衝撃でよく生じやすい症状です。それほど深煎りではないのに割れた箇所が焦げているのがよくわかります。このタイプは、傷んだ豆とは違うので飲んでも支障はないのですが、当然ながら焦げ臭による異臭のもととなります。従って、アイスコーヒーやカフェ・オ・レなどに使ってみるのも一つの無駄をなくす手だてでもあります。 |
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易 |
虫食い豆
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虫が着いてたものです |
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蛾の幼虫などが豆を食い入りこんだものです。視点を変えてみると、この豆が殺虫剤を多量に使用していない証拠でもありますが、やはり気持ちのよいものではありません。これは、異臭や濁りの原因になります。
上の3粒の画像が生豆の状態です。この状態でもはっきりと虫食いの穴を確認できます。下はこれを煎ってしまった状態です。虫食いの穴の周囲が焦げているのが確認できます。この煎りムラによる焦げや、中に幼虫が残っている場合の異臭や違和感のある味により、珈琲の美味しさを損ねてしまいます。 |

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易 |
黒豆 |
発酵豆の発酵が進むと生豆が黒く萎縮します。カビ豆のカビが進んだものも、黒く萎縮しますので黒豆のようになります。これらは、腐りきった豆ですので、腐敗臭を発する原因となります。珈琲に濁りがあるのは、この豆が混入したまま抽出されているからといわれています。
その名の通り、生豆の状態で他の豆と違う黒ずんだ色をしているので発見は容易です。 |
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中 |
発育不良豆・ベルジ |
十分に成長しきれなかった豆です。小さいものや、成熟前に摘み取られいびつなものなどがあります。これは、嫌な酸味や渋み、青臭さなどの原因といわれています。
画像の上部3粒が未成熟豆です。下の正常な豆2粒とは大きさが異なっているのが確認できるかと思います。また、ベルジは成熟豆と同じような大きさのものもあり、注意が必要です。表面が雛あられのように白くがさがさして、色も白っぽいものが怪しいなと見分ける方法です。 |
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易 |
パーチメント |
コーヒー豆となる胚乳の外側にシルバースキンがあり、これの外側を覆う内果皮のことをパーチメントと呼び、精製過程で本来ははがされるはずのものです。これがはがれていない欠点豆のことをこの名前で呼びます。これは、焙煎時に火のとおりが悪くなるので、煎りムラが生じます。えぐみ、渋みの原因にもなります。
はっきりと他の豆とは異なる殻のようなものがついています。自珈亭では、店舗用で仕入れた高品質豆の中にパーチメントを発見できず、サンプル画像はありませんが、もしみなさまのお手元でこの豆が発見されてもすぐにわかるはずです。 |
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中 |
カビ豆 |
精製工程の乾燥の不具合、保管中の不具合などで、青カビや、白カビが発生した状態の豆のことを指します。これは、当然ながらカビ臭の原因となります。
よく見ると豆の一部が黒っぽく変色していたり、緑色の見慣れたカビが生えていたりします。また、豆の真ん中の線(センターカット)の隙間に、黒カビや緑色のカビが生えていることがあるのは要注意です。ですが、比較的わかりやすい欠点豆です。 |
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難 |
死豆 |
正確に結実しなかった豆で、炒っても焙煎色のつきが遅いので、特に焙煎後に見分けやすい豆です。しかし、深煎りの場合には、なかなか発見ができないので、是非とも焙煎前のハンドピックで除去したいものです。これは、風味そのものが希薄で、異臭の元になるといわれています。
正直見分けにくいと思います。基本的にはその名の通り生気のない乳白色の、のっぺりとしたミテクレが特徴です。しかし、良い豆なのにもともとこの死豆と似た表面を持つ銘柄もあるので厄介です。ある程度を焙煎前にハンドピックした後、焙煎をします。その後すぐに他の豆よりも色づきの悪い豆をハンドピックします。但し、深煎りをしてしまうとこれもわからなくなりますので注意が必要です。 |
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難 |
発酵豆 |
精製過程で発酵工程や水洗工程の不具合で、豆の内部まで発酵してしまった豆のことです。発酵初期の豆の見分けが付きにくく、ハンドピックには細心の注意が必要です。これは、
発酵臭の原因となるといわれています。
右画像や黒豆のようにはっきりと進行した発酵豆の発見は容易ですが、進行度合いの浅いものの発見が困難です。豆の奥底に変色があるものや、死豆のように生気を失いかけている豆などが要注意です。 |
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中 |
レッドスキン |
生豆が、自然乾燥時に雨をかぶることによって生じる症状です。ブラジル産のコーヒーによく見られるといわれ、赤っぽい線がつく症状の豆です。別称、雨かぶりとか、パケッタードともいわれます。これは、味を平坦で希薄なものにしてしまうといわれています。
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易 |
コッコ |
脱穀の不具合が原因で、コーヒーの実の果肉がそのまま残ってしまっている豆のことです。これは、ヨード臭や、土臭、アンモニア臭などの原因といわれています。
自珈亭では、店舗用で仕入れた中に〝コッコ〟を発見したことはありません。よって、サンプル画像はありませんが、もしみなさまのお手元でこの豆が発見されてもすぐにわかるはずです。
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中 |
シルバースキン |
いわゆる欠点豆として取りあげられることはありませんが、しっかりと厚くシルバースキンをかぶってしまっていると、右画像のように焙煎後もシルバースキンがはがれないものが間々あります。
当然焙煎ムラが生じていますので、雑味の原因となります。焙煎後にハンドピックします。見た感じで艶がなくざらざらした表面になっていますので、見ただけで容易にわかるかと思われます。 |
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易 |
混入物 |
小石や穀物、小枝、わらクズなど、コーヒー豆以外の混入物のことです
お豆ではないので、見ればすぐにわかります。 |
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易 |
異形豆
大型豆
ピーベリー |
悪い豆ではないのですが、豆の中でひときわ大きいものや、ピーベリー(右画)などは、他の多数の豆と火の入り方が違うためハンドピックします。自珈亭では、このような豆はまとめておいて、粒を揃えた後で焙煎して楽しみます(^-^)
火のとおり方が異なるような豆は、全体の味のバランスを崩しますのでハンドピックしてしまいます。そして、そのような豆を集めて改めて焙煎するのもまた、家庭焙煎の楽しみでもあったりしますよね。 |
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