●スイスゴールドフィルター |
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テスト自体はこのフィルターを最後に行ったのですが、まず最初に語るとすると、このフィルターしかありません。他のフィルターと、同じ挽き加減、同じ注水でのドリップされたコーヒーは色が薄くはいってしまいました。
「ドリップスピードが速いのだから当然だよね」何て言わないでください。これまた驚きなのは、コーヒー粉をセットして注水した場合は、他のフィルターと比べて最もドリップスピードが遅くなってしまったのです。「うわー時間もこんなにかかってしまった。」他のフィルターでドリップしたコーヒーからテースティングした後、この「失敗」とした最初のゴールドフィルターのドリップをテースティングしてみたのです。
「んっ?全然香味が深いぞ!!」
ティスター2名での香味テストでしたが2人が口をそろえたのです。
「ドリップ時間がかかったからか?」
ではありませんでした。失敗かもしれないと思ったため、遅すぎるドリップ時間の解消を、挽き方を少しだけ粗くして調整。注水量も少しだけ多めにして、適切なドリップスピードを維持したドリップのものも、改めて香味チェックしました。やっぱり違う。ポイントは次の点になります。
嗅ぐ香り |
他のフィルターよりも明らかに強い香りがします。 |
含み香り |
香りに深味があります。
多重奏されたような、厚みのある香りが愉しめます。 |
酸味 |
他の多くのフィルターと大差はありません。 |
苦味 |
少々苦味が強く感じました。 |
甘味 |
水の甘みに、コーヒーの甘みが明らかに他のフィルターより強く出ます。 |
コク深み |
なんとなく、コーヒーの脂分が溶け出したかのような、とにかく厚みを感じる香味を実現してくれます。 |
キレ |
キレは感じるのですが、他のフィルターと感覚が違っていて、脂分を感じます。まったりとした感じを、深い焙煎の脂分の多いコーヒーで感じることができました。 |
各国のコーヒーティスターが愛用するのが、よく解ります。特に香りと、深味が大きく変わります。水の旨みでもある甘味も消えないで活きる点も、香味に大きな影響を出しているものと思われます。同時に、コーヒーそのものの甘味もより通過させてくれているのではないでしょうか。
しかし、欠点ももちろんあります。目で楽しむのが、厳しいのです。
その結果は、また後日 (^_-)-☆ (現在は、ゴールドフィルター販売ページに掲載中)
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●メリタ
バンブーフィルター |
●コーヒーバネット
専用フィルター
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共に自珈亭でも良く使うフィルターです。どちらかというと僅かにバネット専用フィルターの方が、スッキリとした香味に仕上がります。
嗅覚のすぐれた人であれば、バンブーフィルターの竹の香りをキャッチできるかもしれません。しかし、竹筒をコーヒーカップに見立てて飲んだ感じがして、結構良かったりもします♪
バネット専用フィルターからは、明確な別の香味を感じることは恐らくよっぽと嗅覚のすぐれた人しかできないでしょう。
共に、私たちとしては使い慣れたドリップスピートでとても扱いやすいです。低くお湯を注げばゆっくりと抽出、高くお湯を注げば速い抽出が可能です。
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●コットンパワーフィルター |
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特に口に含んだ香りが、少し弱めになりがちですが、嗅ぐ香りの方は良好です。含み香りの弱さには、コットン臭的な香りが感じ無いとは言えないです。よく香りを確かめてみると、和紙的な風合いのある香りがコーヒーに混ざっているのが感じられるはずです。決して嫌な感じではなくレトロな風合いを感じます。ただし、そのコーヒーの持っている香味を出し切っているかといえば、?と言わざるを得ないと思います。
また、最も大きな違いを感じるのは、酸味が抑え目になるというところです。並べて他のペーパーフィルターと比較をしてみましたが、酸味が減少するのはほぼ確かだと思われます。結果として、コーヒーの甘味を抽出する能力は、コットンフィルターの方が、他のペーパーフィルターよりも得意のようです。お水での甘味成分の通過は良くありませんでしたが、コーヒーの甘味は通過してくれるようです。
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以上のように、まろやかさが身上のようなコットンパワーフィルターです。
まろやかな風合いとなる理由かもしれないのは、コーヒー粉がフィルターに厚めの壁を形成しているからかもしれません。普通よりも編込みが深いフィルターの生地が、コーヒーの壁を強固にしているようです。 |