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メールによるアフターフォローでは、いつもお世話になっています。
指導要領にあることや、窓を閉め切っての焙煎セオリーに対し、室外のバルコニーでの焙煎などもってのほかのはずの相談にも対処頂き、お蔭様で以後も 『いるいる』 では充分に愉しませて頂いています。
元々、少量焙煎が気に入って『焙煎一週間以内の新鮮なコーヒー』をいつも愉しめるようにと『いるいる』を購入いたしましたが、朝晩のコーヒーを家で楽しむ程度の予定が、『焙煎一週間以内の新鮮なコーヒー』以外のコーヒーが飲めなくなり昼間も家庭焙煎コーヒーを会社に保温携行する破目に陥りました。その結果、焙煎豆の消費量が一気に増加し朝1杯・昼3杯・夜1杯の5杯分として5日分で25杯分、プラス土・日曜日分の8杯分で合計280gを土曜日に纏めて焙煎する必要に迫られたのですよ。
『いるいる』で一回の適量40gを7回も手焙煎していては半日以上も時間と手間が掛かるために、サンプルロースターを購入されている皆様同様、中~大容量焙煎機が欲しくなったのですが、日曜工作好きとしては既製品では面白味に欠ける為、『アウベルクラフト焙煎キット』の大型化をイメージし、『コーノ式・空き缶手廻し焙煎器』と『サンプルロースター』を参考に『コールマングッズ流用式・中型空き缶手廻し焙煎器』をシステム製作しました。
コールマンの野外用ガソリン式ツーバーナーの安定した火力を熱源に、ツーバーナー専用の旧型スタンドをロースト軸受けフレームに使用することにより、現行スタンドのようなプラスチックを一切使わないスチールのみのフレームのお陰で、強力な火力でも変形する心配も無く、一回(約20分)で300gの焙煎まで実証済みです。『空き缶ドラム』に丸缶や楕円缶ではなく、攪拌効率を考えての角缶使用が思った以上に効果があり、狙い通り満遍なく焙煎出来ました。25年モノのアウトドア・グッズがあったからこそ『空き缶ドラム製作』の簡単な工作との組み合わせで、しかも僅かな材料費で納まりましたが、持っているもので間に合わせただけのことのようにも思えます。
ベテラン・アウトドアズマンの『自こう亭の坊然プロデューサー』なら共感いただけるでしょうか。
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はじめまして、プロデューサーの坊然です。
店長より、私の名がお客さまのメールに書かれているとの嬉しいお知らせをもらいペンを取る もとい キーボードを叩いております。
自家製焙煎器 GOODです。最高です!!
いるいるでの焙煎から、多くのことを感じ取っていただいたのが良くわかる焙煎器の出来栄えに感服いたしました。
持ち合わせのアウトドアグッズを組み合わせて焙煎器を作ってしまうなんて、もうコーヒーフリークそのものですね。
四角い缶を使われたのも正解だと思います。私も同じことをしたと思います。
実は、サンプルロースターの内部にも攪拌の羽が装備されています。これを補うのは、角のある構造です。
いやぁ、すばらしいと思います。
私は、日曜大工は得意ではないのですが、やはり同じコーヒーフリークとして少しお知恵を貸せるとすると、
●風の影響で熱気が缶から逃げるのを少しでもおさえたい
ところです。スタンドの骨格がありますので、ここに金属製のプレートが取り付けられれば、窯となる缶にストレートに
熱気があたってくれるようになるのではと思います。出来ますかねぇ
もし、これが成功しストーブの熱気が、真上にきれいに抜けてくれるように仕上がったらまた教えてください。
今は、原理的に言えば「半熱風式焙煎器」です。
サンプルロースターやいるいるもこれに該当しますが、更に、「直火式焙煎器」へと昇華できる可能性が出てきますよ。
それでは、自分珈琲の世界を引き続きお愉しみください。
楽しいメール、ありがとうございました。
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自こう亭の坊然プロデューサーどのへ
自珈亭さまには、いつも焙煎インストラクションフォローでお世話になっております。
先日のご指導成果報告に、プロデューサー直々のご返信を頂きありがとうございます。
自作焙煎システムにご共感いただけたことは、当にご指摘の通り①ロースター内部の攪拌羽根の代替が『角缶の直角』であり、②室外バルコニーでの『焙煎時の風防対策』が、『火力強化』と共にコンパクトストーブからコールマン・ツーバーナーストーブへの変更理由の二点であるとご理解戴けたことで明らかで、特に風防対策の鋭い指摘に感服いたしました。
前回送付した写真では構造を見易いように背側の風防しか立てませんでしたが、実際の焙煎時のフル装備状態は、下の写真でご覧ください。
コールマンのガソリン式・ツーバーナーストーブは背の部分と左右に風防が装備されています。焙煎時はスタンドが邪魔をして右側の風防が開けられないので全く別の風防を立てます。
このバルコニーは手前が出入り口で他三方が壁なので、これらの風防で充分効果があります。
ロースタードラムである角缶の内部を220℃に維持する為に豆の投入兼排出口を最小に 設定、ドラムの回転時でも開口部が横位置から下半分の時は熱風を逃がしませんが、写真のように開口部が上部の時に、煙と共に熱風を放出します。この熱風の放出を補うのが、ツーバーナースト-ブの強い火力です。角缶の内部の温度を220℃程に維持することは出来ますが、網やパンチングメタルの籠で直火の焙煎となると、やはり屋外では難しいでしょう。
直火型焙煎に拘るなら、遠赤外線ネットで熱源を拡散し、角型の網ドラムと内部の羽根で豆を攪拌している『アウベルクラフトの焙煎キット』を室内で使うのが一番手軽そうですが、チャフの飛散が大変でしょうね。焙煎時には飛ばない角缶ドラムでさえ、排出後の焙煎の進む豆の冷却を手早くゴミ箱の上で団扇で処理しても上の写真の床程度には散らかりますからね。
『手作り焙煎機』や『自作焙煎機』でサイトを検索していると、直火型焙煎機への拘りと板金や溶接などの専門工具を装備してまで創作する熱意とエネルギーに圧倒されますが、
直火の原理と、一度に多量に焙煎するという両条件を簡単に適えているのは、ミルク缶による『手作りカンカン焙煎器』ではないでしょうか。缶底に釘で打ち抜く多量の穴は正にパンチングメタルを使った直火型であり、150gという焙煎量も手焙煎であれば仕方ないところでしょう。
少ない焙煎量こそ『焙煎したて挽きたて淹れたて』の重要な要素であり、陶器の和の雰囲気と遠赤外線焙煎効果、半熱風型焙煎器だからチャフの飛散が少ない、の三点にプラス小回りが利いて手早く焙煎できる(これが一番◎)からこそ『いるいる』は今後も手離せません。
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