=焙煎器の違いによる、豆の出来栄えの違い=
実はこの間、自珈亭さんをはじめ、いろんなショップから、
コロンビアを中心に、生豆を買い、いろんな条件で、実験していたのです。 |
自珈亭が推薦してきた焙煎器
いるいる
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① いるいる: グッド! だけど一度に50グラムしか炒れない。
⇒店主より
いるいるの焙煎量の課題ですが、うーむ。悩みどころです。
いつかは「いるいる」の弱点を解消してくれる焙煎器の登場を
と願っていますが
⇒いよいよ 2012年
弱点を改善した焙煎器を発売する運びとなりました。
是非、ページにおとづれてみてください
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自珈亭でも使っていた
手網焙煎器
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② 銀杏炒り: 実験中。
・直火方式なので、短時間で炒れました。
・だけど挽いたら、焦げ臭い匂いが! 味も焦げ臭い。
・てことは、ゴトクからの距離を離せば良いのかな?
・ちなみに網の密度が細かいと、チャフの散逸度は減ります
けど、中の色が分かりにくく、いちいち蓋を手で開けて、色
を確認の要有。意外に面倒。
⇒店長より
はい、意外と中が見えないのには私も結構閉口したものです。
手網焙煎の場合は、非常に火(熱)との関係が重要だと感じて
います。書いてある内容を見ると、距離よりも火力のコントロー
ルが効き目があるかもしれませんね。
・・・で結局、ベストな状態は「いるいる」とほぼ同じか、ちょっ
と早いくらいになるはずですよ。
⇒ちょっと補足
網焙煎は、原理的に言うととても良い方法です。
ですが、家庭焙煎で焙煎するには致命的な問題が数点あります。
1. 温度の維持がとても難しい
「網焙煎は直接火があたるから上手に焙煎できる」と語られます
が、それは違います。
「直接熱せられた熱気が網の中を通過することにより、網の中の
温度を高温に保て、熱気の物理的な対流により煙・臭気が抜け
てこもらないこと」
にあります。つまり、網の中を効率よく一定に熱気を通過される
仕組みが必要になります。したがって、風のある日に外で焙煎
するなどという事はとても困難なのです。また、周囲の気温が焙
煎に影響することが大きく、業務用焙煎器のように温度計を持つ
ことが出来ない手網焙煎では安定した焙煎を行うことがとても難
しくなってしまうのです。
2. 結局家の中で焙煎を行うことになります。ここでの問題はチャフで
す。ガス台はおろか、換気扇・天井までチャフだらけになってしま
います。
これら問題を解決してくれるのが、陶器焙煎でもあります。チャフが
落ちない、半閉鎖構造、保熱遠赤効果のある底面が安定した高温
の状態を作り出してくれるのです。
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③CR-100 : 実験中。
・楽なことは確か。それに炒り上がりも「ぶっくり」と膨れていて、な
かなか良さそうです。
・しかし難点も。慣れれば OK か?
・ガラス蓋ごしに色が分かると思ったら、そうでもなくて、ぐるぐる動い
てるのであまり分からない。
・かつ「10分ほどで中炒り」とガイドにあるけど、これは嘘。6分で中
炒りになる。要は、動作中の豆の、急速な色変化をよーく見ながら、
スイッチを機敏に操作する必要有(笑)
・購入して約1年くらいでしょうか。
深い焙煎の焙煎色がイタリアンーストにならなくなってきたとか・・
寒い季節のせいか、旧化のせいかよくわかりませんが、温度が足りないよ
うです。
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④ ミルクパン: 却下
・深いので、垂直方向に触れる。かつ、いるいるより一度にたくさん
炒れる!と思ったんですけど・・・
・一度にたくさん豆を入れても、結局、その分、炒る時間はよけいに
かかりますね。その結果、振る動作で腕が疲れて、終わったとき
には、疲労困憊!
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⑤ フライパン: まだ実験してませんけど、
・フライパンを振らずに、中をしゃもじで混ぜればいい?
ようなので、ミルクパンより楽かも?
⇒店長より
CR-100 は使っていないのでなんとも言えませんが、排気に心配があ
ります。これは、ミルクパンやフライパンにも言えることです。生豆は焙
煎の最中にあまり好ましくない匂いがします。この臭気は焙煎豆に付着
させたくないですし、焙煎が進む際に発生する煙も燻製を作るわけでは
ないですから、出来るだけ効率よく排気してあげたいのです。しかも、焙
煎器具内の空間温度を下げないで排気できることもポイントです。
豆が個々に持つ本来の繊細な香りを犠牲にしないためです。
フライパンについては、炒めるのでは難しいですよ。
ポイントは200℃近い空間温度を作り出せることです。
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⑥ 焙煎度合い:
ダメな豆は、深炒りすると、よりダメになるように感じます。
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挽いている最中の、臼式ミル
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⑦ 挽き度合い: ダメな豆は、細かく挽くと、よりダメになるように感じ
ます。
⇒店長より
焙煎度合いと、ドリップについて当店の経験をお話しすると、そうで
すねぇ、一番最初の自珈亭の豆選別は、すごいものがありました。
「より安価に、毎日がぶ飲みを」と思い安価なコマーシャル豆なども
入手しました。しかし、ダメ豆はどうあがいてもダメでした。
突出する嫌な味を、どの焙煎で消しこむかに試行錯誤したものです。
結果こう思いました。
ダメな豆ほど、焙煎とドリップの腕が要ると・・・(>_<)
でも美味しさには限界があり、それは到底高品位の豆には及ばない。
当店が試した最悪の豆は、酸味が突出するものだったのでそれを消
すために軽めのフレンチローストにもっていき、同時にスモーキーにな
りすぎるのも押さえたものがベストでした。
また、ドリップについても特性があります。
挽き方にあわせて、ドリッパーでも特徴が出ます
http://jikohtei.ciao.jp/drip/paperdrip.html
し、お湯の注ぎ方でも変化をつけられます。
当店で勧めているコーヒーバネットは、豆のすべての味を抽出する究
極のペーパードリッパーです。当店掲示板でもすごい研究熱心な方が
、このドリッパーの研究成果を報告してくれています。ネルドッリバー
と同等の能力だとの評価をいただきました。
ですが、これでダメ豆を淹れるとこれがまた強烈なんですよ(笑)
ダメな部分もすべて抽出しちゃいます。参っちゃいます(笑)
ですので、他のドリッパーを使ったり、お湯の注ぎ方で意図的に味を
変えるようにしたりすると良いかと思います。山根さまのおっしゃる、
「挽き方」も、この「淹れ方の技」のひとつですよね。
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で、今のところ、最も美味しいのは、次の組み合わせですね!
◆やっぱ一番は「いるいる」 ⇒さらに改良した焙煎器 販売中!!
◆だけど、CR-100 も、せっかく買ったんだから、
うまく使いたいなぁ。 |